沢登りと山スキーを主たる活動に掲げている鈴蘭山の会は、山スキーシーズンが終わり本格的な沢登りシーズンへ突入する前に岩トレを行うのが通例である。つづら岩をホームゲレンデとしてきたが今回、新参者の私が「たまには三つ峠に行ってみるのも良いじゃん?」ということで企画してみた。

5月の第3週、シーズン真っ只中の三つ峠の一般ルートは混雑が予想されるため、不肖Y岸とG藤氏の2名が屏風岩へ先発。今夜の宿である三つ峠山荘に不要な荷物をデポさせていただいている頃、後発組も三つ峠の登山口に到着。

先発隊が一般ルートの取付に到着すると、既に1パーティが登っていた。寒いのでダラダラと支度をしながら、どのルートを登ろうかな〜と眺めている内に足の速いY本氏・T田氏が到着してしまった。

朝イチなので、3本ある一般ルートの内、一番グレードの易しい一般ルート右(Ⅲ級+)にトップロープを張ることに決定。トポ鵜呑みのY岸、先月登ったリーダーピッチの2本左のボルトラインを当該ルートと判断して登攀開始。
出だしが軽くハングしている上に、1ピン目は工夫しないと届かない。右往左往。Ⅲ級+で苦労してるとは情けない。まぁ朝イチだから仕方ねぇな、と自分に言い訳をしながらトップロープを張って降りてきたら、後発組も全員到着していた。
Y本氏が一般ルート中央、G藤氏が一般ルート左にトップロープを張ってくれた。みんなで交代で練習していると、私が良くお世話になっている他会の先輩クライマーI瀬氏が登場。挨拶して、妙に難しかった一般ルート右について尋ねてみると「これは一般ルートじゃなくて都岳連ルートだよ」。
えー、だってリーダーピッチの2本左でしょう?と聞き返すと、リーダーピッチは右と左とあるんだと(トポには1本しか載ってないけど)。「これはⅢ級じゃないでしょう」と言われてしまった。確かに、ルートをちゃんと見れば分かるかも…。反省。皆さま、間違えたルートで練習させてしまって申し訳ありませんでした。




人が増えてきた一般ルートを占領していられないので撤収。午後はどこに行こうか。中央カンテに行きたいとY本氏から希望が出たので、2ペア4人はそちらへ。クーロワールに惹かれるM井氏は計3人で一般ルートから第一バンドへ。

中央カンテは人気のマルチルートなので順番待ち。Y岸は先月にオールリードで登っているので、今回はG藤氏にリードしてもらおう。続くY本・T田Pはつるべ登攀で。後半ピッチはV字ロックに行きたいな〜と思っていたけど、続々と降りてくるみんなの懸垂下降ルートと化していたので諦めた。


3ピッチ目、最終4ピッチ目はクラックがあるのだが、柔らかいシューズを履いてきてしまったリードのG藤氏はフットジャム時の痛みに喘いでいた(私はクラック用シューズ)。

ギアの回収漏れなど小さなトラブルがあって時間を食ってしまったが、無事に登山道まで懸垂で降りて一段落。クーロワールは落石が多くて避けるように言われたというM井氏パーティは近くの別ルートに変更して練習し、戻ってきていた。4名は日帰りなので、そろそろ下山の支度。Y岸、G藤氏、M井氏は大休憩を取り、皆さんを見送る。

全員、何本も登れたし、午後は少し上まで行けたので、登攀感覚と高度感を取り戻すという春の会岩トレの目的は果たせたのではないかと思います。
さて…日が長いこの時期、明日は雨予報でもあるし、せっかく泊まりならまだ登りたい。地蔵ルートか観音ルートか、人工登攀でもやろうか。迷っていると再びI瀬氏登場。観音ルートの面白さを聞かされてしまって。

プロテクションはカム。内面登攀あり、小ハング越えありで、かなり登りごたえありました。怖かったけどリードできて満足!これでビールが美味いぜ。
クラフトビールと美味しい夕食、南アルプスのアーベントロートも素晴らしかった。宴のあとは、遠くヨタカの声の他は風も鳴らず静かな夜。

2日目、いつ降り出してもおかしくない予報。とりあえず美味しい朝食を腹いっぱいいただく。クライミングに不要な荷物をデポさせていただいて、ともかく屏風岩へ。亀ルートも迷ったけど、マルチに行って雨に降られたら嫌だなぁと思ったりしてパス。中央カンテは既に順番待ち状態、一般ルートには団体さん。結局、草溝ルートへ。雨はパラパラと降ってきたかと思えば直ぐに止んで、予報より悪くない天気だ。


草溝ルートはG藤氏リード。M井氏に続いてフォローで登ってみると、先月リードした時にはロープの流れとフォローの動きが想像できていなかったことが良く分かった。難しいなぁ。
2人のところまで登ると、このまま継続して大根おろしで遊んでから帰ろうという話が出来上がっていた。雨予報なので直ぐ帰るだろうと思って、スマホ含む荷物を下に置いてきてしまったので、この後は写真ナシ。
簡単なクラックルート(第一クラック?)から第2バンドへ上がると右フェースは大混雑であった。間をぬって簡単なクラックを繋いで天狗の踊り場へ。順番待ちの後、M井師匠にビレイしていただき大根おろしをトップロープで。おろし金の右側に新しいボルトが打たれていたので、リードできそう。
後は50mロープギリギリの懸垂2ピッチで登山道へ帰還。草溝ルートの取付にデポした荷物を回収し、三つ峠山荘へ。コーヒーを注文すると、クライマーの宿泊客にはサービスとのことでふわふわのケーキまでいただいてしまった。美味しかった…!大変お世話になりました、ありがとうございました。
三つ峠はルートの難度、タイプ、長さも選り取りみどりの良い岩場。素敵な宿もある。今回、日帰りだった皆さま、次回は是非お泊りで…!

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