鈴蘭会報17号(1996年発行)には、故古元さん計画の白鳥山スキー山行にて、同行の米山さんより指示を受けながらイグル―を作成、宿泊している。古川も鈴蘭でイグル―作りを数回実施しているが、故古元さん作成時のイグル―同様アーチ構造を利用したブロック積みで天井を作る方法、技術と時間が掛かる。現在の米山さんイグルーは短時間での作成が歌い文句となっており、今回師事した次第である。
要点を以下に示す。

1. 雪面に1.5m四方の穴を掘るイージを持ち、その中央にスノーソーとスコップを利用して縦横深さ40cm程度の穴を掘る。
2. スノーソーを雪面に垂直に、また水平にしっかりと切れ込みを入れ、欠けのない綺麗なブロックを切り出し、イメージした1.5m穴の周囲に隙間の無いように並べる。
3. 穴の側面より、60×20×20cm程度の細長いブロックを切り出す。切り出すには、細長く、刃のしなるスノーソーが必要だが、安価なホームセンターにて購入可能な商品名「ゴムボーイ」などの枝払用のノコギリで十分というか、こちらの方が良い。
また、ブロックを綺麗に切り出すために、左右には手前側に
「ハ」の字になるようにノコを入れる。底面は奥をやや上方
に、奥の面はノコの先端を雪面に垂直に差すために、刃先を
曲げて差し込む。(この当たりの作業は文章の標記困難なた
め、2月の救助訓練で説明する)

4. 細長いブロックは強度が必要なため、雪のしまった側壁下部からの切り出しが必要。穴の側壁中央部分から切り出すと雪がしまっておらずに折れやすい。
5. 切り出した細長いブロックを折らないように注意して穴の4角に渡す。


6. 同様に細長いブロックを側面下部の雪のしまった処から切り出す。側面下部より切り出せなくなった場合は、穴の底から切り出す。折れたブロックは廃棄して長いブロックを使用する。
7. 5.の細長いブロックの上に、穴の辺に平行になる様に4本乗せる。

8. 再度、細長いブロックを切り出し(80×20×20cm程度)、7.のブロックに乗せる。

9. 再度、細長ブロックを切り出し(8のブロックに渡せる長さ)
8のブロックに渡すように乗せ、天井を覆う。


イグルードームの完成直前
10. 大きな開口部には、ブロックを内側から並べて塞ぐ。
11. 穴の側面に20×40×30cm(奥行)の穴をスノーソーとスコップで開ける。食器や就寝時の不要な装備の保管場所として使用する(神棚と呼んでいる)
12. 事前に出入り口と決めていた穴の側壁に内側から穴を掘外部に抜ける。
13. 小さな穴にブロックを置いて埋める。
14. スコップで雪を掛けて出来上がり。
15. イグル―内にシートを引き、入り口にツエルトをカーテン状につるして寒気の侵入を防ぐ。イグルーに入る前に、周囲の木の枝を10cm程度に切って持ち込み、入り口上部に差し込んでツエルトの紐を掛ける。木の枝の代わりに割りばしを半分に折ったものでもOK.。
米山さんは2段目以降用に長いブロックを切り出していたが、折れてしまう事もあった。折れて短くなったブロックを積んでいたが、古川は途中から折れたブロックは捨てて長いブロックのみを乗せて作成した。上記手順は古川の方法に従ってまとめている。2月の救助訓練の折に、再度試してみたい。2及び3段目のブロックの梁に4段目、5段目のブロック(天井)の全荷重が掛かるので2及び3段目のブロックは少し太めに切り出す。また、5段目(天井)のブロックは逆に少し薄目に切り出して乗せる。
この方式のイグル―は3段目のブロックの梁にその後のブロックを乗せる構造のため、余り大きな物は作れないと思う。最初の穴が1.5m四方と言っていたのでこのサイズが限界と思う。中央に炊事用イグル―、周囲に個人の寝泊り用イグル―を作りトンネルで連結する事で解決しているのだろう。以前作成のアーチ構造を利用したブロック積は最初の穴の直径が2mにて作成しており、完成までの時間は掛かったが中で4人が十分寝泊まり出来るスペースは得る事が出来た(2022/2/26-27峩々温泉イグルー報告)。状況や用途による使い分けが必要と感じた。

完成したイグルー
隙間に適当な大きさのブロックを積み、大きな穴を塞ぐ。
次に小さなブロックを小さな穴に置き、穴を塞ぐ
スコップで全体に雪を掛ける

イグルー内部での炊飯

コメント